2016年08月17日
戦争を知るという事
戦争を知るとは真実を知ることであって
悲惨な体験だけを知ることではないはずです。
悲惨な体験だけを聞かされてきた来た人は、「普段通りの生活をしていた人は1人もいない、1億の国民全員が死ぬような思いをして来た」と思い込んでいます。

グローバル化された現代では、かつて日本と戦った国や、日本が占領した国の人たちと語り合う機会も多くなると思います。そのような時に、日本人が知っている戦争が、「悲惨な戦争体験」だけだったら、他国から反感を買うだけです。例えばアメリカ人に「悲惨な戦争体験」を話しても、「リメンバー・パールハーバー!」と言われて聞く耳を持ってくれません。

戦争体験者は、まるで真珠湾攻撃が始まってすぐに地獄の生活が始まったような言い方をする人がいます。
私のご近所にもいらっしゃいます。でもですよ、開戦当初は連戦連勝で国民はみんな喜んでいたじゃないですか。
動物園に行ったり、お花見をしたりしている人たちいましたよ。

あと、赤紙(召集令状)についてですが、基本的に徴兵制をとっていた日本では、成人男子はほぼ軍隊経験者となります。除隊後、学校の先生になっていたり八百屋さんになっていたり職業は様々でした。なので、曲がりなりにも軍隊で訓練を受けた人を再雇用したのが、召集令状なのです。未経験者をいきなり前線に出したら、味方を撃ってしまいます。まずもってテレビの見すぎじゃないですか?
召集された兵隊が全員前線に行かされたわけではありません。赤紙で大量に召集されたのは、戦争末期に本土決戦に備えて「根こそぎ動員」で招集された人たちです。結局本土決戦は行われることなく終戦を迎えたので、戦争末期に赤紙1枚で召集された人たちは、無事に帰って来ました。
誇張された「お涙頂戴ドラマ」を真実だと思って見ている人が多くて困ります。
戦争ドラマに出て来る兵隊さんはなぜか全員傷を負っていますが、無傷で帰還した兵隊さんも数多くいるのですから。
そもそも戦争は真珠湾攻撃でいきなり始まったわけではなく、発端は日露戦争で日本が関東州の租借権を手に入れたことから始まります。戦争を2度と起こさないようにするためには、戦争がなぜ起きたのかを知る必要がありますね。《石原莞爾によれば、戦争原因を問うならば、ペリーを掘り起こして連れてこい・・・なのですが(笑)》
では、戦争がなぜ起きるのかを知らなければ、戦争の予兆が掴めず、気が付いたらまた戦争が始まっていた、ということになりかねません。
そして、現代において太平洋戦争と同じく日本が、アジアに侵攻するという仮説は成り立たないのです。当時と現在では資源確保のルートが大きく変わってきています。中東の原油は75年前には存在していませんし、戦争を仕掛けるよりお金で買った方が安くつきます。
今どき、時代遅れの帝国主義的植民地獲得を狙っている覇権国家によって、戦争若しくは紛争の予兆は始まっている・・・と私は思います。